*--バルセロナ建築漫遊記--*

バルセロナからの気ままな発信です。


□風の色 海の色 バルセロナ色


グラン カスケードの家 3  2005/08/03(水)
グランカスケードの家 2  2005/08/02(火)
Fallingwater グランカスケードの家 1  2005/07/31(日)
ピレネー建築8  2005/07/29(金)
ピレネー建築7  2005/07/29(金)
ピレネー建築6  2005/07/29(金)
ピレネー建築5  2005/07/28(木)
ピレネー建築4  2005/07/26(火)


グラン カスケードの家 3
5年前、私の家の改築とガーデンデザインの仕事を気に入ってくれたクライアントが、友人を紹介してくれた。シッチェスに家を建てたがっているが、今の建築家のデザインが気に入らないので相談に乗って欲しいということであった。案内された場所は、ゴルフ場のすぐ上の丘に広がる地中海を一望できるすばらしい立地の4千峭盖虔譲地であった。プロジェクトはすでにボーイガス率いる世界的にも著名な建築家事務所のMBMですでに実施設計も終わっていた。設計変更するにも恐れ多い大先生である。しかし、図面を見るとあまりにも鋭角な平行四辺形プランで家としてはスタイル先行していてかなり住みにくそうであった。この建物に合ったランドスケープの計画をするということで大滝のプロジェクトを提案したのが、事の始まりであった。(写真は大滝の模型2001年4月作成。)シンメトリー幾何学的なプランを庭と建物が空間的に融合する日本庭園独特の作庭法を取り入れ、平行四辺形の平衡を崩し東西軸に合わし鈍角とした。それにより庭空間の中に建物を入れ込むという日本建築的空間となった。
Date: 2005/08/03(水) No.15


グランカスケードの家 2
滝の部分にしっかりとした足場が組まれた。滝の部分はなるべく彫った荒い感じの岩盤をそのまま使いたいところであるが、ここの地盤は石灰岩質で一部赤土が混ざったもろい所がある。その為に一度高水圧のシャワーで洗い出し、様子を見ることにする。今回、滝の水の落ち方を模型でスタディした結果、二すじの水が向かい合って同じように落ちる「向い落」の作庭法がこの空間に映えそうだという結論に達し、用いることにした。
向って左の滝は3段落ちで10mの落差、右のほうの滝は少し中心に向って斜めに一直線に落ち、落差8mで計画した。完成したらかなり迫力のあるものが出来そうだ。またこの空間が建物と一体化しスペイン、地中海の夏の強い日差しを遮り、暑さをコントロールするエコテック機能を期待している。出来上がるのが楽しみだ。
Date: 2005/08/02(火) No.14


Fallingwater グランカスケードの家 1
バルセロナ近郊の海の別荘地シッチェスのグランカスケードプロジェクトにかかわって4年の月日が過ぎた。私のHPのカバー写真に使っている。滝の高さは10mにもなる。現在第4期工事に入ったところで、このペースだと完成は来年以降になりそうだ。これまでの建設過程は作品集under constructionで見られる。現在配管設備工事は終わり、上部せせらぎ部分の石の設置工事がようやく終わったところだ。一個2トンもある不ぞろいの苔の生えた古い岩を50個近くをジグソーパズルのようにクレーンで設置していった。なるべく自然のせせらぎのように設置していくのは大変であった。図面には起こせないので、出たとこ勝負、現場での激しいバトルとなった。ピレネーの山で見てきたたくさんの滝や、せせらぎが良いお手本となる。
Date: 2005/07/31(日) No.13


ピレネー建築8
ピレネー建築には、滝や清流も重要な要素の一つである。7月この時期柔らかい緑の森を流れる渓流は上にまだ残る雪渓からの雪解け水で、手を入れると冷やっこくて気持ちがいい。
暑中お見舞い申し上げます。
Date: 2005/07/29(金) No.12


ピレネー建築7
ピレネー建築を解ってもらうには、その山岳的風景を見ていただく必要がある。(右写真参照)この写真中央奥の谷にNoarreの村がある。この辺りには3千(Pica de d'Estats3,145m)を越える山もあり、高低差2千近くある深い谷だ。この雄大な山々は、ピレネー建築の重要なランドスケープの要素である。このスケールで行ったら、村の石積みの家は岩の一部でしかなくなる。要するにピレネー建築とは、このすばらしい山岳的風景と調和した美しいものでなければならないのだ。
Date: 2005/07/29(金) No.11


ピレネー建築6
写真は、天然石スレート。地層が重なり合ってできた石が、熱、圧力を加えて出来た変成岩である。ピレネー山脈が地殻変動によって大きく盛り上がって出来た褶曲山脈であることが分かる。この石は、硬く光沢があり地層に沿って薄く割れる。ピレネー山脈をはさんでフランス側にあるカルカソンヌの中世の城壁の屋根の部分も、この建築材料が用いられている。上の部分には、釘を打ち込むための穴があけられている。日本でも材料は異なるが、檜皮を竹釘で打ち込んで屋根に留め葺いていく要領である。壁は、都市部では、石灰を入れ漆喰をモルタル代わりにして石を積んでいくが、このような山間部では、川砂を目地の間に詰めて積んでいく。なので、古い石積みの壁は表面の目地がはがれ、不揃いの石一つ一つが際立って見える。その時間によって作られた屋根、壁の石の色、質感がピレネーの村の風景をより美しくしているのである。
Date: 2005/07/29(金) No.10


ピレネー建築5
ピレネーの山奥標高2千mの高所にNoarreという小さな村がある。夏の間の牧畜のための小屋が10軒ほど建っているだけである。道路も通ってなく、下の村から1時間ほど山道を登らなければならない。それゆえ、ピレネーの山村の風景がそのまま凍結した状態で残っている。最近バルセロナの街の人たちが、この石積みの小屋を買い毎年バカンスを利用してセルフビルドで改築してるという。この村までの道路延長計画も拒否し、建設資材も下の村から背負って運び上げているので、かなりの重労働だ。不揃いのその辺で取れる石を一個一個モルタルで固め積んで行き、屋根は黒光りしている石スレート、ピサーラで葺いている。全て天然素材にこだわっている。この風景に魅了され一生懸命建設に精を出しているのである。それでも、長い間ピレネーの厳しい自然にさらされてきた家と比べると、建築はいかに時間が重要なのかがわかる。
左の奥は、現在改築中の小屋。その右は、オリジナルの小屋。ほぼ同じフォルムをしているが壁、屋根のスレートの色、形よってかなり違って見える。
Date: 2005/07/28(木) No.9


ピレネー建築4
ピレネー建築3の写真の教会を見ると、ロマネスクのオリジナルの建築の厚い壁に、ゴシック建築の窓の特徴である先のとがった尖頭アーチを穿ったことがわかる。これによって、1000年近く経った建物の歴史とこの国が栄えていた時期を知ることが出来る。スペインでは、11世紀のロマネスク期、15,16世紀始めのスペインゴシック期、18世紀前期のバロック期である。1492年フェルナンド競トリック王は、最後にアルハンブラ宮殿に残っていたイスラム勢力を無血開城し、スペインカトリック王国としてイベリア半島を統一した。この年にコロンブスはこの王から資金援助を得て、黄金の島日本を目指し新大陸を発見したのである。18世紀は、新大陸のインデオたちから略奪した巨大な富は、大西洋を渡りヨーロッパへと行き、装飾過剰ともいえる金ピカでゴテゴテした感じののスペインバロック様式を生み出した。写真はイシル村にあるサンタ エウラリア寺院。入口、窓の下部はロマネスクのオリジナル、丸窓のある上部は、ゴシック期に拡大増改築され、其れに伴い鐘楼部分が新築されたのだと思われる。従って、ファサードのプロポーションが取れていないので、美しい建築とは言いがたい。このような増改築例はこの地方によく見られる。
Date: 2005/07/26(火) No.8


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